ChatGPT のGPT-3になかった機能で、GPT-4に搭載されたものに、画像生成があります。打ち込んだ文字情報をもとに、イラストや画像を作る能力です。GPT-4が搭載されているMicrosoft bing(マイクロソフト・ビング)を利用して、あれこれとお題を設定して、画像生成に挑戦しました。
【その1】Microsoft bing(マイクロソフト・ビング)で、イラストを生成する
無料で利用できるMicrosoft bing(マイクロソフト・ビング)のチャットでは、「〇〇のイラストを作って」とか、「〇〇の画像を生成して」とお願いすると、ものの数十秒でイラストや画像を生成してくれます。
ちょっと時間はかかりますが、かなり完成度の高い4点の画像を提示してくれます。ただし、Microsoft bingの場合は、個人的に利用する分には良いですが、商用利用はNGとなっているので注意が必要です。
商用で利用したい場合は、ChatGPTをアップグレード(有料)したうえで、GPT-4で画像生成すればOKです。
【その2】年賀状のイラストを作ってもらった
Microsoft bing(GPT-4)のチャットで、「かっこいい辰年のイラストを作って」とお願いすると、以下のようなドラゴン(龍)を描いてくれました。
辰年という言葉、年賀状で利用する龍であることを、しっかり認識して画像生成してくれています。
このクオリティのイラストが、数十秒でできてしまうのは、ほんとうに驚きです。しかも4パターン提案してくれます。
さらに、「かわいい辰年のイラストを、年賀ハガキのサイズで作って」というお願いをしてみました。
要望に応えてくれて、龍がかわいいタッチのイラストにかわります。ただし、イラストのサイズは正方形しか作れないようです。イラストを拡大しても、正方形のままでした。
年度に関しては2020、2018、2014などの数字が入って来たり、文字も英語や中国語っぽいものが混在していたりします。このあたりは、入力するプロンプトを工夫すれば、改善できるかもしれません。
【その3】抽象的なイメージも作ってくれる
「未来の空飛ぶ車」とか、「宇宙で暮らす家」とか、抽象的なイメージの画像も作ることが可能です。以下は「22世紀のバベルの塔」というお題で作ってもらった画像です。
おそらく、バベルの塔の絵をもとにしながら、近未来のイメージを融合して、このようなイラストが出来上がったと思われます。
【その4】ただし、「作ってくれない」「作れないイラスト」もある
Microsoft bing(GPT-4)に、文字を入力するだけで、さくさくとイラスト作ってくれますが、中には拒絶されてしまうケースもありました。
たとえば、「犬と人を合体させた、人面犬のイラストを作って」とお願いすると、次のような回答で、チャットが終了してしまい、会話が続けられなくなりました。
新しいチャットを開き直して、聞き方を変更して、再チャレンジしてみました。
「ケルベロスとヘラクレスが合体した怪物」とか、「頭がヘラクレスで、身体がスフィンクスの怪物」とかをお願いすると、イラストを作ってくれますが、どうしても顔は人間ではなく怪物のままです。このあたりは、どうも規制がかかっているようです。
【その5】貼り付けたイラストをもとに、アレンジもしてくれるが……
猿田彦ジョージのイラストを貼り付けて、「サイボーグ化した最強生物に」というリクエストにも応えてくれます。
イラストを貼り付けると、生成するイラストは3点になるようですね。
かっこいいサイボーグ化されたイラストが仕上がりましたが、もはや、猿田彦ジョージの原型がないような気がします……。
2枚のイラスト(猿田彦と柴犬)を貼り付けて、「合体して」とお願いすると、いちおうやってはくれます。
犬と人がたわむれているだけの絵で、柴犬が洋犬になっていたり、猿田彦にもヒゲはえていたりしますね……。
いろいろチャレンジしましたが、2つの画像を融合する加減を、思った感じにしあげるのは、なかなか難しいです。
《さいごに》
使ってみた感想としては、イラストの内容は、西洋イメージにひっぱられる傾向があります。まだまだ改善の余地はありつつも、この画像生成の能力は非常にすばらしいですね。今後の漫画やアニメ、アートなど、クリエティブの世界ががらりと変わってしまう可能性を感じます。さらに、GPT-4を使って、いろいろと検証していきたいと思います。