ここれまでChatGPT のGPT-3を、あれこれと試してきましたが、今回はGPT-4をいじっていきます。GPT-4を利用するには、ChatGPTをアップグレードする方法(有料)と、Microsoft bing(マイクロソフト・ビング)を利用する方法の2通りありますが、今回は後者で試してみます。
【その1】Microsoft bing(マイクロソフト・ビング)は、最新情報に強い
検索エンジンMicrosoft bing(マイクロソフト・ビング)には、GPT-4が搭載されており、無料で利用できます。ただし、1日(24時間以内)の使用限度(50回)があります。
以前は、1回の会話でのやりとりは5回まで、という制限があったようですが、現在は解除されているようです。ぶっ続けで使用することができました。
ChatGPT は、2021年9月までのネットの情報を基にしていますが、Microsoft bingの検索エンジン(GPT-4搭載)は、その制限がなく、現在のインターネットの情報で検索してくれます。つまり、現在進行形の最新情報にも強いということです。
ブラウザーはMicrosoftが提供するEdgeであれば、検索画面の上にある「チャット」を選択することで利用できます。他のブラウザーなら、「Microsoft bing」で検索すると、公式ホームページにたどりつきます。ただし、他のブラウザーで使用すると、Edgeで利用するように誘導されます。
【その2】3つの会話のスタイルを選択でき、チャット内容を保存できる
Microsoft bing(マイクロソフト・ビング)で検索するさいには、「より創造的に」「よりバランスよく」「より厳密に」という3つの会話スタイルを選択できます。
それぞれの違いの検証はできていませんが、検索する内容や目的に応じて、スタイルを変更するのが良さそうです。
過去のチャットは、最新のアクティビティから見返すことが可能です。
残しておきたいチャットについては、PDFやwordの形式で、PCに保存(エクスポート)することもできます。
【その3】Microsoft bing(マイクロソフト・ビング)でおすすめを聞いてみた
ChatGPT(GPT-3)は、特に最新の情報を検索するのが苦手でしたが、Microsoft bing(GPT-4搭載)は、どうなのでしょうか。いろいろと試してみました。
映画や小説のおすすめを聞いたところ、的確なおすすめをしてくれました。また2023年の作品も含まれるなど、最新のトレンドも抑えてくれています。
ChatGPT(GPT-3)は、1回につき1つの質問が基本でしたが、GPT-4は能力がアップして、2つ以上の質問を同時に行なっても対応してくれます。ただし、複数同時質問をすると、おかしな回答が含まれることがありました。
小説と映画のおすすめを同時に尋ねてみました。小説の方は、良い感じにラインナップしてくれている気がします。しかし、映画の方は、なぜかすべてのタイトルが「君」で始まっています。3つ目までは実在するようですが、4つ目と5つ目の映画は見つけることができず、存在しないようでした。
ひとつずつ質問した場合は、このようなことはありませんでした。情報量が多くなるとおかしな回答をすることがあるのかもしれません。
【その4】苦手だったグルメ情報も聞いてみた
ChatGPT(GPT-3)では、地方のおすすめの店を聞くと、チェーン店を紹介してきたり、存在しないお店をピックアップしたりと、いろいろと問題がありました。
Microsoft bing(GPT-4搭載)で、おすすめを聞いてみると、食べログの最新情報をもとに、いちおうおすすめの店を紹介してくれます。
たとえば、「浜松のぎょうざのおすすめのお店」を聞くと、食べログで一番得点が高い、ぎょうざの店をピックアップします。ただし、店名とリスト名が混在しているなど、情報の精度はいまいちでした。
「青森県のおすすめのお店」と聞くと、5つのなかなか素敵なお店をピックアップしてきますが、「青森駅周辺のおすすめのお店」と聞くと、エリア外(八戸や大間など)のお店も混じってきたりして、こちらの要望に対応したお店のセレクトにはなっていませんでした。
ざっくり広いエリアの情報を集めるのには良いけれど、ピンポイントな狭いエリアの情報を提示するのは苦手なのかもしれません。それとGPT-4は、情報源のリンク先も見られるので、ネタ元を確認することも可能です。
【その5】画像を貼り付けて検索したり、訪ねたりすることも可能
Microsoft bing(GPT-4搭載)は、画像検索をすることもできます。以下のような形で画像を貼り付けて質問すると、その内容を認識する能力があります。
ただし、認識できない画像も結構あります。イカのにぎりはわかっても、コハダのにぎりはわかりませんでした。
犬の画像をはりつけると、犬というのは認識できても、柴犬という犬種までは認識できていません。同じく、宝石というのは認識できても、ガーネットという種類までは特定できませんでした。
かなり進歩したけれど、まだまだ課題はありそうです。
《さいごに》
Microsoft bing(GPT-4搭載)を使ってみて思ったのは、以前よりも確かに高い精度で文章を生成したり、文脈を理解したりしているように感じました。ただし、デメリットとしては、回答までの時間が結構かかるということです。特に、画像をからめたものは、時間がかかります。ChatGPT(GPT-3)の方が、サクサクした回答で、コミュニケーションをとっている感じはありました。次回は、Microsoft bing(GPT-4搭載)を使って、画像生成に挑戦したいと思います。