こんにちは、猿田彦ジョージです。今回は、ここ何年か気になりつつも、どうしても手が出せないでいる、暗号通貨(仮想通貨)についてです。その理由はずばり、「暗号通貨が本当に信用できるのかどうか、よくわからないから」です。株とか、為替とか、電子マネーとの違いは何なのか、暗号通貨は買っても大丈夫なのか、長年のモヤモヤに決着を付けます。
【その1】暗号通貨(仮想通貨)の疑問を解決
かつては仮想通貨という呼び名が一般的でしたが、2019年の法改正で、暗号資産(暗号通貨を始めとしたインターネット上の資産)という呼び名が使われるようになりました。ここでは、通貨の話に限定するために、「暗号通貨」という言葉を使って、話を展開していきます。
暗号通貨いろいろ
【その2】暗号通貨は、どこで手に入る? 手数料は?
暗号通貨は、暗号資産交換事業者(以降、事業者)から、インターネット上で購入します。取引をするには事業者に口座(ウォレット)開設の必要があります。銀行と同じイメージですね。
昔と比べるとだんだんと、犯罪防止の観点から登録方法が厳しくなってきており、現在は、身分証明書や本人確認の写真を送る必要があります。スマホの登録ならアプリをダウンロードして、写真を自撮り、申請は数十分ほどで完了します。証明証は、住所記載のもの、免許証やマイナンバーカードで OK です。
口座を開設し、事業者から暗号通貨を購入しようとすると、販売所と取引所の2種類の窓口があることがわかります。それぞれ違いがありますが、通常は、取引所の利用がおすすめです。販売所は手数料(スプレット)が若干高くつきます。違いは以下の通りです。
取引所
事業者が間に入って、他のユーザーと取引します。買いたい暗号通貨をいくらでどれくらいの数量ほしいかを注文し、売りたい人の希望と合致すれば取引が成立します。
【Point】
納得の価格で入手したい人向けだが、契約不成立になることも。
◆取引所と販売所
販売所
事業者から、暗号通貨を購入します。好きな暗号通貨を、好きな数量、購入・売却がいつでも行えます。購入額の方が、売却額よりも常に高く設定され、その差が事業者の手数料です。
【Point】
すぐに購入したい人には便利で、確実に売買できる。
俺が口座(ウォレット)を開設したコインチェックの場合は、スマホのアプリでは販売所だけ利用できて、インターネットのブラウザーからログインすれば販売所と取引所の両方利用可能でした。
さて次に、暗号通貨の売買にまつわる手数料を知っておきましょう。以下の3つがありますが、事業者ごとに異なるので、口座開設の際の選ぶ基準にしましょう。
取引手数料
暗号通貨の売買時に発生する手数料で、中には無料の事業者も。販売所での売買はスプレットと呼ばれる。
入出金手数料
口座に日本円を振り込んだり、暗号通貨を日本円に換金したりするさいにかかる。無料の事業者もある。
送金手数料
ウォレットからウォレットに暗号通貨を送る際にかかる。同じ事業者の口座同士の送金無料の場合も。
【その3】暗号通貨は、どんな目的で買うの?
現在は様々な種類の暗号通貨がありますが、最初に登場したビットコイン(BTC)以降の暗号通貨を、「アルトコイン)」と呼びます。アルトコインは、「Alternative Coin」の略で、代替コインの意味。俺が口座開設をした事業者だと、17種類の暗号通貨を購入できます。
そもそも、何のために暗号通貨を購入するのでしょうか? その目的は、大きく次の3つ挙げられます。
・投資で稼ぐ
暗号通貨は価格の変動が大きいのも特徴‘(ボラティリティが高いという)なので、安く買って高く売り、大きな利益を生み出すのが醍醐味です。
・通貨として持つ
ビットコインが使えるお店はビックカメラ、メガネスーパーなどがあり、徐々に増えている印象。南米エルサルバドルでは世界初の法定通貨としてビッドコインを採用しています。
・貸す(レンディング)
売らずに長期保有の人(ガチホ、ガチで保有の略)なら、自分が保有する暗号資産は貸す手段も。事業者経由で貸すことができ、年利で最大5%くらいの利益が出るそうです。
【その4】これが一番知りたい! 暗号通貨は本当に安全?
現在、市場に流通する一般的な通貨、たとえば円は、紙幣やコインなどが存在します。電子マネーは、一見すると形はないけれど、結局は円ですね。日本という国の後ろ盾がある一方で、日本の信用が失墜すれば、為替相場で大暴落する危険性もあります。
一方、暗号通貨、たとえばビットコインは、ブロックチェーン技術(暗号技術)によって守られた通貨です。紙幣やコインは存在せず、データ上だけで存在するお金です。国に干渉されたり、国の浮き沈みに左右されない、自由な通貨とも言えます。
ちなみビットコインですが、誕生から 10 年少々経っていますが、そのブロックチェーンのしくみが破られる事態は一度もありません。そういう意味では、信用に値する通貨といえます。
個人的には、暗号通貨の取り扱いで一番怖いと感じたのは、送金ミスです。ウォレットから別のウォレットに送る際に、アドレス(口座番号のようなもの)に送り、受け手はウォレットから秘密鍵(暗証番号)で取り出すという手順をとります。
このとき送るアドレスを間違ったり、秘密鍵を忘れたりすると、暗号通貨が永遠に取り出せなくなります。実際に、本人が亡くなって秘密鍵が分からず、取り出せないケースはよくあるようです。データ上に存在はするけれど取り出せない暗号通貨は、まるで沈没船に眠るお宝みたいです。
猿田彦ジョージが想像する失われた暗号通貨たち
ビットコインを始めとした暗号通貨の流出事件も後を絶ちません。個人はもちろん、事業者でも、かなりの額の暗号通貨の流出事件が多発しています。
ただしその実態は、コンピューターがのっとられるなどの人為的なミスが原因です。つまり銀行口座をねらうフィッシングやクレジットカードのスキミングなどの手口とそんなに変わらない。暗号資産どうこうこうよりも、本人の注意や事前の対策が重要のようです。
《まとめ》
思ったよりは、暗号通貨自体に危険性はないかなという印象を持ちました。(少なくともビットコインを始めとした代表的な暗号通貨は……、ハイリスクなものも多数あり)。ただし、送金のしくみとか、閉じ込められたデータの救済手段がない現状には、不安があります。送金するとき、マウスの手がふるえそうです……